先ずは事業計画・資金計画を立てることから始まります。

「整骨院をいつかは開業したいけど何から手をつけていいか・・・」という方はまず、事業計画書の作成から始めてみることをオススメします。 いつからやるのか、なぜやるのかを考えてみると開業がぐっと現実的なものになります。このページでは事業計画書の作り方、資金計画、調達方法についてお伝えします。

STEP1 事業計画

1-1 整骨院の開業予定日を決める

まずは開業する日を決め、その開業予定日に合わせて準備を進め行動することが重要です。 なぜ開業予定日を先に決めることが重要なのか? 例えば、「いい場所が見つかったら・・・」「来年の春頃に○○○万円貯金が貯まったら・・・」 「改装工事の進行状況をみてから・・・」など具体的に開業予定日を設定してない方は、どんどん開業時期がずれ込んでいき、開業が遅れるだけでなく、最悪の場合は開業を諦めなければならない原因になります。 そのため、まずは開業予定日をしっかり決めて“開業する日に合わせて行動する”事を心掛けましょう。

1-2 コンセプトを決める

整骨院を運営する為のコンセプト(経営理念)を決めましょう。 コンセプトを明確に打ち出すことで、自分が開業したい整骨院の色(対象にしたい患者層、周辺施設などの立地面、施術内容など)がおのずと見えてきます。そこから自分の院の強みを見つけ、他院との差別化を図りましょう。 そのためには、患者様(及びスタッフ)に最も訴えたい事をキャッチコピーなど、出来るだけ簡単な言葉で表現することが重要です。

1-3 柔整師会(もしくは個人請求)を決める

柔道整復師会とは、療養費の保険者に対する請求業務を代行している団体のことです(柔道整復師会は、 各都道府県に1つずつ認可されている社団法人と、それ以外の任意団体に分けられる) 。 上記のような団体に属する柔道整復師もいれば、団体に属せず個人で請求業務を行う柔道整復師もいます。 柔道整復師会と個人請求の主な違いは以下の通りです。
柔道整復師会 個人請求
届出 会がサポート すべて自分
請求に関する質問 会がサポート 自身で解決
レセプト送付 会がまとめて発送 各保険者へ発送
入金・未入金管理 会が一元管理 自身で確認
返戻 厳重なチェックで少なくなる 注意しないと多くなる
業界情報 会から発信 自身で収集
Mけいひ かかる ほぼかからず
柔道整復師会に所属すると、業務の効率化や、保険者からの入金管理が出来ますが、その分経費がかかって しまいます。 逆に、個人請求では経費を抑えられますが、レセプト送付や保険者からの入金管理などに時間と労力を使う ことになります。特に保険者からの入金管理を自身で行う際には、入金された金額と請求レセプトとの合致 作業(付け合わせ)に時間と労力を使うだけではなく、入金額の不明確さが経営不振へ直結してしまう原因 にもなり得ます。 これらを踏まえ、柔道整復師会と個人請求のどちらにすべきか決めることをオススメします。また、決める タイミングは、開業後の療養費の取り扱いの手続き等を考え、最低でも開業2ヶ月前が目安だと考えられます。

STEP2 資金計画

開業費用シミュレーション作成

整骨院を開業するにあたって、何にいくら掛かり、自己資金で全額調達出来るのか、もしくは金融機関からの融資で資金調達 するのかなどの資金計画を立てます、そのために必要なのがシミュレーションの作成です。 初期費用はもちろんの事、運営後の収益シミュレーションも作成して次のステップに進みましょう!!

事業計画書、創業計画書の作成

事業計画書・創業計画書⇒事業を運営していくための「道しるべ」となります。 「何の為に開業するのか」「夢や目標」「これまでの経験や実績」を具体的に書き出し、シミュレーションを元に資金調達 年間収益、返済計画、短期計画、中期計画、長期計画などを具体的に数字化するのが事業計画書・創業計画書です。 金融機関に融資を申し込む際には必ず必要となりますが、融資を申し込まなくても事業計画書を作成し 計画的にすすめましょう!

融資について

整骨院の開業時には数百万円から一千万円程度の開業資金が必要になります。しかしながら勤務している期間にこのような 開業資金を貯蓄のみで作るのは難しいという声も多く聞かれます。 実際、開業している方の殆どが自己資金以外を金融機関の融資に頼り、治療機器や備品をリース化している方が多いのが現状です。 新規開業者が比較的融資を受けやすい「日本政策金融公庫」(旧:国民生活金融公庫)に相談してみたり、地方自治体と 信用保証協会と金融機関が協調して行っている制度融資や地方自治体の助成金制度を調べてみると良いでしょう!

日本政策金融公庫 (旧:国民生活金融公庫)

開業資金融資のワンポイントアドバイス

金融機関が資金を貸したい人とは・・・ 沢山借りて、きちんと返してくれる人! 金融機関のチェックポイント
  • (1)社会人としての常識はあるか
  • (2)事業計画書を作成し、きちんと説明出来るかどうか
  • (3)融資目的と違う使い方をされないか
  • (4)シナリオは立てられているか(計画通り行かなかった場合の修正案など)
  • (5)事業に対しての熱意はどのくらいあるのか