整骨院開業準備へ、知っておきたい事は誰に聞く?

開業資金は、最低いくら必要…?

主な初期費用として、物件の取得費用、治療機器、内装工事、レセコン、什器備品、人材採用費用(分院やオーナー経営の場合、または受付や勤務柔整師を採用する場合)、ホームページ作成費用、その他さまざまな費用が発生します。これらを計算していくと、開業には平均860万円~1,100万円程度の資金が必要といわれています。資金の調達方法として、自己資金で全額捻出される方と、公的な金融機関からの融資を受けて用意される方の2パターンに分かれますが、大半の方が融資を受けて開業されます。そのため、実際に用意すべき自己資金は100万円~300万円程度と考えられます。

更に、院のコンセプトで、どこで(開業場所)、だれに(ターゲット)、何を(保険、自費)、どのように(サービス内容)、いくらで(いただく金額)などにより、内装工事や導入する治療機器も大きく変わり、必要となる費用も変わっていきます。また、いつまでに開業するのか、明確に開業日を決めることにより、今からいくら自己資金を作れるのか?自分のコンセプトを実現させるにはいくら必要か?がより明確になるので、必要な資金を確定させるためにも先ずは開業日の確定とコンセプト作りからやってみるのもいいかもしれません。

 

開業する「場所」「物件」はどうやって決めるのか?

開業場所を決定する方法は大きく2つに分かれます。1つは物件を借りて開業するケース。もう1つは、自宅兼店舗で開業するケースです。後者は、すでに物件が決まっている状況なので、前者のケースで説明します。

 

昨今、町に出ると色々な整骨院が立ち並び、新規開業でそれらの院に対抗するには、どんな基準で物件を決めるか、非常に大事な問題の一つとされています。
場所や物件の選定方法として、以前は、地元だから、競合がいない、家賃が安い、駅前で繁華街、と言った理由がほとんどでした。しかし、今はそれだけで決めてしまうことは安易だと言われています。確かに以前であれば、安易な理由で立地場所を選んでも良かったのですが、競合する整骨院が多い昨今、開業する場所や物件を入念に分析する必要があります。

 

開業する整骨院のコンセプトを決めて、それに合わせた物件選びが必要です。開業場所の、商圏や市場に対して事前調査をおこない、人口分布や地理的条件、地域の生活者の行動様式の確認など、成功する為には、事前に調査や確認が必要不可欠だと言えます。

 

「物件」「場所」選定のアドバイス・ポイントは何か

1階の物件であれば、人の目にも触れるので、高い宣伝効果が期待できます。2階以上の高層階は賃料が安くなりますが、その代わりに、営業チラシなどかかる費用も発生してきます。人の視界は、歩行時で上下約45度程度、前方約30mといわれていますので、低層階での広告効果と、高層階の賃料などの費用、この兼ね合いを考える必要があります。

 

他には、周辺環境の騒音や衛生面など、周辺業種の考慮も必要になります。地域住民の人の流れや導線も、何かしらの理由がありますので、朝夕など目で見て確認するのも必要かもしれません。また、「マグネット施設(スーパー地域で誰もが知っていて、説明するのが簡単な施設)」の近くであればより良い効果が期待できます。整骨院の営業ツールとして袖看板、正面看板、置き看板などの、設置確保が可能なのか、これも確認しなくてはならない重要なことになります。

 

開業する上での判断基準は人それぞれです。ただし、共通して言えることは、開業はゴールではなく、これからのスタートだということです。さらに先の成功を目指して、事前の準備をしてみて下さい。

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